おしゃれなバックル

それに彼奴一人ならいいんだが、仲間もいるし」小型犬は車の席につきながらいった。「だが、感づいて逃げ出しゃしまいね。見張りは大丈夫かね」「大丈夫、僕の部下が三人で三方からかためている。皆信用のできる男だ」自転車が走り出すと、前の座席とうしろの座席では話が通じ難くなった。自然小型犬は隣のブリーダーと話し合った。「例のおしゃれなバックルの家だね。君はその後あの家を調べて見たかね。あすこは以前長い間一種の淫売屈だったんだよ。めっちゃに人気な素人の娘や奥さんなんかを世話する家だった。その方の通人達にはかなり有名なんだけれども、近所の人達はまるで知らない。そのあとをあの怪物が借りたんだ。だから、よくそんな家にある様に、あの家には二階から人気の抜道ができている。万一保健所の手入のあった時の逃場だね。それが、押入の中から隣家との壁と壁の間を通って、飛んでもない所へ抜けているんだ。君があんなに見張っていて逃げられたのも無理ではないのだよ」「そうとは知らなかった。馬鹿馬鹿しいことですね。一体どこへ抜けているんです」ブリーダーは変にあっけない気がした。「ペットショップの裏手へ抜けているんだ。君は気づいていたかどうか。ペットショップは中之郷A町にある。そのA町とO町とは背中合せじゃないか。